【アンプル】
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ホウ珪酸(硬質ガラス)を成型。薬液充填後に末端を熱溶融して封入。
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バイアルに比べると低コスト(キャップ、ゴム栓も不要)。
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比較的壊れやすく、大容量にするには適さない
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硬質ガラスは内容液との反応性が低い(医薬品成分が吸着したり、逆にガラスの成分が溶出したりすることがほとんど無い)
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首部を折る時に、微量のガラス片が内容物に混入する可能性がある(加熱して溶閉しますので、内部が陰圧になっており、破片を吸い込む)。
バイアルは製法から大別すると2種類(管瓶バイアル、型瓶バイアル)がある。
【型瓶バイアル】
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ソーダライムガラス(軟質ガラス)を成型。
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溶融したガラスを型に入れ、内部に空気圧をかけて形成して製造。
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軟質ガラスはアルカリが多少溶出。
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アルカリ性の溶液を長期間保存した場合、ガラス表面が腐食されて、剥離してくる場合がある。
【管瓶バイアル】
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ホウ珪酸(硬質ガラス)を成型。
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アンプルや管瓶と言われる小バイアル瓶は、長いガラス管を回転させながら、途中途中をバーナーで加熱して開口部や底を形成される。(最大100mL程度)
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量産する場合には製造コストが高くつく
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製造設備は簡単ですので、多品種少量生産には向いている
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材料に硬質ガラスを使用することができますので、比較的軽くて強度強い
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バイアルはアンプルに比べ、厚いガラス管を使うため、加工時のバーナーの温度を高くする必要があることから、アルカリ溶出は多少多くなる。
【JP16(7.01)注射用ガラス容器試験法】
【アルカリ溶出試験】
【第1法(粉砕法)】
・ ガラスを粉砕し粉末状にした後、溶出試験を行う。
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融封できる容器(アンプル):0.30mL
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融封できない容器(バイアル、プレフィルドシリンジ含む):2.00mL
※JP注4:「規格値は、融封できる容器に通常用いられるホウケイ酸ガラス及び融封できない容器に通常用いられるソーダライムガラスの実測値をそれぞれ参考として設定されている。」
【第2法(内面溶出法)】
・ 容器実容積90%相当の水を加えて溶出試験を行う。
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融封できない100mL以上の輸液用容器:0.10mL